どもども殿井です。
おかげさまで、古本ゲリラ当日は、屑ビが飛ぶように売れました!
…とか言ってみたかったなぁと思いつつ、撤収時には重たいキャリアを牽いて帰りましたが(笑)
それでもいくらかかったのか覚えてない商品原価を考えなければ、
それ意外の経費部分は赤にはならずに終えることができましたし、
「ネットで画像見て来ました」なんて方もいらっしゃったりで楽しかったっす。
御来場、御買い上げ、応援してくださった皆様に、心より御礼申し上げます。
…と一応、前回ネタ結果の報告に続き、
今日の御題は11月17日より公開となる、
ジェニファー・ローレンス主演の“戦慄のスクリーミング・シチュエーション・スリラー!”
『ボディ・ハント』。
17歳の女子高生エリッサは、両親の離婚で母のサラと都会を離れて郊外の一軒家に引っ越してきた。
その新居は、家賃が相場よりかなり安かったのだが、
それは隣の屋敷で4年前に幼い娘が両親を惨殺する事件があったからだという。
そして現在その屋敷には、姿を消した少女の兄ライアンが一人ですんでいた。
郊外での生活や同級生に馴染めずにいたエリッサだが、
ある晩夜道で出合ったライアンに家まで送ってもらったことをきっかけに、
次第に二人は親密な関係になっていく。
そうエリッサは、ライアンが重大な秘密を抱えていることに気づくよしもなかったのだ…
個人的に最初にこの作品に興味を持ったのは
“HOUSE AT THE END OF THE STREET”という原題だ。
訳すと“通りの端の家”ってな感じだと思うけど、
“ドコドコ(と場所を示す)の家”というパターンのタイトルの作品は、
大体において古式床しい怪奇映画ってことはなく、
監禁シチュエーションを狂気と暴力に満載に描いたイヤぁ〜な作品だったりすることが多いわけよ!
例えばウェス・クレイブンの監督デビュー作で、
一人娘を強姦惨殺された夫婦が、そうとは知らずに立ち寄った犯人一味に壮絶な復讐を遂げる
『鮮血の美学』(72)は“THE LAST HOUSE ON THE LEFT” (左端の家)だし、
売れないポルノ監督がスナッフ(実際の殺人)映画を撮るトラッシュ・ホラーが、
原題カタカナ表記邦題でリリースされた『ラストハウス・オン・デッドエンド・ストリート』(77)。
こちらは“袋小路どんづまりの家”といったところか。
『鮮血の美学』と直接の関係はないが、
タイトルや“It's only a movie!”というキャッチ・コピーは『鮮血〜』からのモロパクリだ。
そしてイタリアン食人監督ルッジェロ・デオダートによる
『真夜中の狂気』(80)の英語題は
“THE HOUSE ON THE EDGE OF THE PARK”(公園の端の家)で、
こちらでは『鮮血〜』でも犯人を演じたデヴィッド・A・ヘスが、
アニーベルを含む美女達をいたぶり、辱めるさまが描かれている。
あとそうね、幼い頃の虐待経験がトラウマとなり凶行におよぶ青年の姿を描いた
『恐怖の火あぶり』(79)の原題“DON'T GO IN THE HOUSE”(その家に入るな!)も、
場所ではないけど、同様の匂いのタイトル、同傾向の内容と言えるだろう。
それで、『ボディ・ハント』に話を戻すと、
本作の物語は『サロゲート』(09)、『ターミネーター3』(03)等の監督として知られる
ジョナサン・モストウによるもの。
本作のリチャード・マシスンの小説等を髣髴させるニューロティックな味わいは、
モストウ自身の出世作が物語・脚本も自ら手がけた
『ブレーキ・ダウン』(77)であったことを思えば納得だろう。
そして、モストウの原作を脚本化したのは、
日本では本作の翌週に封切られる『ドリームハウス』(11)も書いているデヴィッド・ルーカ。
そして監督は、英国のテレビでキャリアをスタートさせ、
長篇2作目となる本作でハリウッド進出を果たした新鋭のマーク・トンデライ。
彼の長篇第1作で、日本ではDVDリリースされた『監禁ハイウェイ』(09)は、
トラックの荷台に女性が拉致されていることに気づいた主人公のカップルが、
警察に通報するも信じてもらえず、
そうこうしているうちにカップルの女性もドライブインで姿を消す。
残された男は、トラックに拉致された恋人を救うため、孤立無援でトラックを追うが…
という、『ブレーキ・ダウン』リスペクトな一本だった。
そんなこの題材を撮るべきスタッフが集結した感もある『ボディ・ハント』だが、
サスペンスフルな展開で楽しませてはくれる。
だが、“ドコドコの家”路線(笑)を期待したほらー者としては、
後半明らかになっていく“秘密”や監禁状況等に
もう一つイヤぁ〜な感じが稀薄で物足りなかったことは否めない。
でもまぁ、本作はあくまでティーン・エイジを中心に
「ちょっと映画でドキドキしたい」広い層に向けて作られているわけで、
そういう意味では厭さの寸止め感は正しい方法論と言えるのかも。
実際本作は米本国での今秋の公開時には、
興行的にも初登場1位のスマッシュ・ヒットを記録している。
マニア御用達の『鮮血の美学』ラインの作品と、
並べてみること自体ホントは意味はないのだよ。
でも、並べてみたかったんだからしょうがない(苦笑)
で個人的に本作の見所はというと、これはもう現在注目の若手女優として新作が続き、
本作でもヒロインを演じたジェニファー・ローレンス嬢に尽きるのだ!
ハード・ボイルドやバトル系など、一般的とはちと異なる役柄が多かった彼女が演じる
”等身大の女の子ぶり”が中々キュート。
そのへん更に語りたいのだが、例によってまた長くなったので、
ジェニファー嬢の出演作と魅力については次の記事でたっぷりと…
ということにしとこう。明日(11/17)の更新をお楽しみに!
▼「『ボディ・ハント』?”ジェニファー・ローレンス”ハードボイルド少女がスクリーム・ヒロインに転進!?」に続く
▼2012.11.17公開 映画『ボディ・ハント』予告篇 - YouTube
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『ボディ・ハント』
HOUSE AT THE END OF THE STREET 街の終わりに家
2012年/アメリカ/101min
配給:ポニーキャニオン
2012年11月17日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか、全国順次ロードショー!
(C)2012 HATES, LLC. All Rights Reserved.
▼『ボディ・ハント』オフィシャルサイト|2012年11月17日公開
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