日本全国各地で常に様々な映画際が開催されているかのような今日この頃。
今月もジャンル・ファンに向けられたものだけでも、
今年で26回を数える国内唯一の国際ファンタスティック映画際である
“ゆうばり国際ファンタスティック映画祭”や、
1月から開催中で今年で5回目となった公開劇場主導による映画祭で
ソフト・スルー予定だった作品を一挙に公開する
“未体験ゾーンの映画たち 2016”などがある。
そして、そんなジャンル・ファン向け映画祭としては、知名度はまだまだだけど、
是非ここで注目してもらいかつ参加をお薦めするご機嫌な映画祭が、
2月17日(土)に渋谷のユーロライヴにて開催される
“第3回とみだドール映画祭 ”だ!
この映画祭は、主催者である“とみだ嬢”が、
前年に劇場で公開されたホラー映画を基本全て映画館で観て、
その中から独断と偏愛によりベスト・ホラー作品に与える“とみだドール賞”をはじめとする各部門賞を選出し、
ホラーの魅力をファン目線で広めていこうという、実にパーソナルな映画祭なのだ。
で、ここを読んでる大半の方には、そもそも
“とみだ嬢”って誰よ?
という疑問符が当たり前に浮かんでいることかと思われるが、
彼女は別に業界人でもなんでもなくごくごく普通の27歳のOLである。
でもただひとつ違っていたのはとみだ嬢は行動するホラー・マニアだったということだ。
そんな彼女自身に関しては、
“第3回とみだドール映画祭”当日にMCも務める
ジャンクハンター吉田氏によるインタビューがUPされているので、
そちらをチェックしてもらいたい。
▼『第3回とみだドール映画祭』主催:とみだ嬢 インタビュー
ボクはひょんなことから一昨年彼女と知り合う機会があり、
前回のとみだドール映画祭2014も参加させてもらった。
普通に黙ってれば可愛らしい御嬢さん(…と書いたんだから何かくれたまえ)なのに、
何故にホラーなどという茨の道に向かうのかと、他人事ながら思わないこともないのだが、
同時にすべてのホラーを劇場で観ようというのは、
ホラーに目覚めた初期にはボクも思い立ったことだったりするので、
その姿勢には親近感を覚えるし、
かつそんな彼女はやがて新たなフォラー・ファン世代を牽引していく存在になるだろうとの期待も感じているし、
彼女の活動を見ている限りではそんな思いは間違ってなさそうだ。
因みに、彼女が友人を集めて行った第1回、
会場は一般非公開であったが当日の授賞式の様子を配信した第2回の受賞結果は以下のとおり。
なお表記の“た”と“だ”は開催時の資料のままで、正しくは“だ”に統一。
【第1回とみた国際映画祭2013】
主演男優賞:イライジャ・ウッド『マニアック』
主演女優賞:ヴェラ・ファーミガ『死霊館』
新人賞:リチャード・ラーファースト『武器人間』
監督賞:ロブ・ゾンビ『ロード・オブ・セーラム』
とみたドール賞:『死霊館』
▼映画『死霊館』予告1【HD】 2013年10月11日公開
【とみだドール映画祭2014】
主演男優賞:宇野祥平『殺人ワークショップ』
主演女優賞:亜紗美『女体銃 ガン・ウーマン/GUN WOMAN』
新人賞:スティーヴン・コスタンスキ『マンボーグ』
監督賞:白石晃士『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版』『ある優しき殺人者の記録』『殺人ワークショップ』
どみだドール賞:アストロン6『マンボーグ』『ファザーズ・デイ 野獣のはらわた』
▼「マンボーグ」&「ファーザーズ・デイ」予告編
なお、ここに書きだした以外にも、
年度によって“ファンタスティック賞”とか“ベスト・ゾンビ賞”とかの各種部門賞があったりもするのだが、
とりあえずこちらでは今年も共通の主要部門以外は割愛させていただいた。
また、年間公開されたすべてのホラー映画を劇場で観ちゃる!と決意する以前に、
観た範囲でお友達への啓蒙活動として勝手に決定した第0回(2012年)は二部門のみで、
主演女優賞:ジェシカ・ビール『トールマン』
作品賞:『トールマン』
▼映画『トールマン』予告編
をそれぞれ選出したとのこと。
傾向と対策は見えてきたかな?(笑)
そして今年の第3回は、渋谷・ユーロライブを会場にして、
ついに一般公開のイベントへとパワーアップ!
彼女のホラーへの想いに共感したプロのクリエイターらによるゲスト等の参加も決定。
当日は途中に休憩をはさみつつ、15時から20時まで5時間にわたるホラー・ファン至福のイベントになりそうだ。
以下、当日の進行に沿ってプログラムを紹介していこう。
【映画祭オープニングムービーは山本淳一監督作品『トミダボーグ』!】
映画祭当日のオープニングを飾るのは、
以前このブログでもロング・インタビューを掲載した山本淳一監督(『ミートボールマシン』『口裂け女 リターンズ』etc)による完全新作撮り下ろしオープニング・ムービー『トミダボーグ』。
スタッフ&キャスト陣もとみだ嬢以外は山本組の面々が全力を注ぎ込んだプロフェッショナル・ワークだ!
このムービー自体は、映画祭の予告編を兼ね現在ネットでも視聴可能だが、
「おじいちゃんはエリミネーター!お父さんはマンボーグ!お母さんはミートボールマシン!」
という惹句に偽りのない、
VHS世代感涙ものの80年代特殊メイクSFスプラッターへの愛に満ちた快作となっていて必見だ。
オープニングのVHS感への拘りや、
トミダボーグのディテイルなど是非1回きりのスクリーン上映で確認・堪能していただきたい。
▼トミダボーグ - 第3回とみだドール映画祭オープニングムービー
【プログラム1:とみだドール映画祭 各賞発表】
大賞のとみだドールほか各賞のノミネート作(3〜6本)と、
現時点でまだまだ本人選出悩み中らしい(笑)受賞作を一挙に発表する本映画祭のメイン・イベント。
彼女が昨年劇場で観たホラー作品はついに3桁を突破し、
その数は人間の煩悩の数と同じ108本に(深い…のか?)。
その中から彼女が選んだベスト作品はもとより、
選出はされなかったけど印象深かった2015年公開のホラー作品全般をあわせて振り返るコーナーも同時開催予定。
なお、ここで私殿井もちょこっとゲスト出演させていただきますが、
噛みまくり&「あれだよあれ、なんだっけ?」連発を避けるべく始終相槌うってるのかなと(爆)
なお、全コーナー通じての登壇は、主催のとみだ嬢とMCのジャンクハンター吉田氏です。
【プログラム2:とみだドール映画祭ホラー短編(ショート・ムービー)コンテスト 2016】
今回から初めて加わったプログラムで、
プロ・アマを問わない一般公募による120秒以内の撮り下ろしホラー・ショートムービーから優秀賞・最優秀賞を選出!
噂では、あの方(謎)からの応募があったとか耳にしてこれまた当日が楽しみだね。
審査員は主催者に加え、
『呪怨』シリーズの清水崇監督、
映画秘宝編集長の岩田和明氏、
デザイナーの高橋ヨシキ氏ら、
ホラーに造詣の深い錚々たる顔ぶれがつとめるので、濃ゆいホラー・トークも堪能できるに違いない。
【プログラム3:特別上映『真夜中の処刑ゲーム』(日本語吹替)】
劇場未公開作品で、
EIONNというマイナーなメーカーからVHS発売(VHS邦題『反撃』)後に、
日曜洋画劇場で放映され、一部でカルト的人気を博しながらも知る人ぞ知るタイトルとして、
カルト的人気を誇るカナダ製籠城サスペンス『真夜中の処刑ゲーム』が、
日曜洋画劇場でオンエアされた吹替え版で、最初で最後の公式上映!
『要塞警察』の流れを汲み『パージ』へと繋がるミッシング・リンク的な傑作なので、
この貴重な機会は絶対にお見逃しなきように。
個人的には昨年リリースされたDVDも購入したけど(VHSは売っちゃったので(笑))
あの一夜の緊迫感あふれるドラマは、やっぱ劇場のスクリーンで再体験したいね。
と5時間の長丁場といいながらも、本当にそれで収まるの??的な濃密なイベントになりそうだ。
そして、これだけ盛り沢山なのに、入場料は前売り¥1500、当日¥1800と超リーズナブル。
新世代ホラー・ファンによる、
新たなホラー・イベントの誕生に、是非皆さんにも立ち会っていただきたい!
因みに、最後にすっげ〜どうでもいい身内情報を書いておくと、
当日は客席に当サイトの拝編集長と武井さんも観に来てくれるらしいので、休憩時間とかには御両人ともあえるお(笑)
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“第3回とみだドール映画祭”
開催日時:2016年2月27日(土)14:30開場 15:00スタート
開催場所:ユーロライブ(ユーロスペース内) 渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2階
前売券:1,500円 ★特製ステッカー付(当日受付にて引換)
▼前売り取扱い :Peatix(手数料無料・要会員登録)
当日券:1,800円
【プログラム】
・とみだドール映画祭 賞発表
・ホラー短編コンテスト優秀賞の上映&表彰!
・特別上映『真夜中の処刑ゲーム』(日本語吹替版)
主催:とみだ嬢
予定ゲスト:清水崇(映画監督)、岩田和明(映画秘宝編集長)、高橋ヨシキ(デザイナー)、殿井君人(ライター)
MC:ジャンクハンター吉田(ライター)
▼とみだドール映画祭@2/27開催!(@tomidadorff)さん | Twitter
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