こんにちわ♪
今回は昨日(7/21)から絶賛公開中のニューバトルヒロインムービー『アイアンガール』をご紹介よ♪
未来なのか、遠い過去なのか、その時代すら定かではない荒廃した世界。
文明や社会は消散し、世界は弱肉強食というだだ一つの非情な掟に支配されていた…
略奪者集団“クレイジードッグス”の脅威にさらされながら
ひっそりと暮らしていた村の少女アンナは、ある日3人の略奪者に拉致されかけるが、
そこに現れた強化服を着用した女戦士に救われる。
アンナは失われた自身の記憶を求めて旅しているという女戦士に、
お礼にと一時の休息を勧め自分の村に誘う。
村に戻った彼女達を、略奪者の報復を恐れて疎ましがる村の若者たち。
だが村の長老は、村に伝わる古文書に描かれた「鉄の救世主」こそ女戦士だというのだ。
そして村の若者たちは、“クレイジードッグス”に食い物にされるだけの生活から抜けだすために
女戦士に戦い方を学びはじめるのだが…
AV女優として高い人気を誇る明日花キララの一般映画主演第2作。
カンヌ映画祭でのマーケティング上映の際の発表によると、
彼女の一般主演映画第1作『女囚701号 さそり外伝』(11)はアジア圏等でもセールス的に好評だったが、
より広いユーザー層に受け入れられるようにヌード場面のない作品をという
海外ディストリビューターの声にこたえて企画されたのが本作とのこと。
もっとも完成した作品は、カラミの描写こそないものの、
水浴び等でのサービス・ヌードはしっかり残っているので、そっちファンの方も一安心かと(笑)
抜群のスタイルを活かしたアイアン・ガールのコスチュームも様になっており、
また軽口もたたくがどちらかというと口数の少ない女アウトロー的役柄なので、
こちらが勝手に懸念したほどには演技に関しても気にならない。
アップになる部分のアクション等でも健闘ぶりを見せている。
その他のキャストでは、
村娘アンナに『仮面ライダーアギト』『〜電王』『〜ディケイド』等の秋山莉奈、
村の若者役に『仮面ライダー響鬼』等の栩原楽人、
『炎神戦隊ゴーオンジャー』『電人ザボーガー』等の古原靖久、
『未来戦隊タイムレンジャー』等の城戸裕次ら、特撮系で知られる若手が共演。
また“クレイジードッグス”のボスのクレイジージョーには『殴者 NAGURIMONO』『ICHI』等の虎牙光揮が、
バトルでは抜群の身体能力を発揮しつつ、狂ったユーモアに満ちたヒールを怪演している。
監督の長嶺正俊は、ドラマ、PV、ヴァラエティ、舞台等幅広いジャンルで活躍してきて、
本作が劇場用長編デビュー作でありアクション作品も今回が初めて。
監督依頼を受けたときには、タイトルと主人公のビジュアル・イメージのみ決まっていたが、
それを受け荒唐無稽で肩のこらないアクション作品を目指し自ら脚本も書いている。
またアイアン・ガールのブーツは動きやすいアクション用と、
ラインの美しいアップ用の二種類を使い分けるなど、そこここに拘りをいれたそうだ。
また初アクション作品となる監督をガッチリとサポートする形で、
『太陽戦隊サンバルカン』『宇宙刑事シャイダー』等多くの特撮アクションを担当し、
スタントマン養成所“WILD STUNTS”も主宰している柴原孝典がアクション監督をつとめ、
ワイヤー・アクションを交えたりの殺陣は、なかなかの迫力だ。
またワイヤーの消し込み等の画面処理も、丁寧に行われている。
ただその一方で、バックに普通に送電線が映りこんでいるカットがあったりするのを目にすると、
廉い定番異世界とは言えポスト・アポカリプス的世界を描くのならば、
そのあたりはもう少し気を遣って欲しかったところではある。
まぁ、監督自身が「なんかくだらないけど面白いみたいな作品」
を狙ったそうなので、めくじらをたててもしょうがないのかもしれないけど、
でもそれとこれとはちょっと話が違うよな…
若手演技陣にも、ギリギリの世界を生きている緊張と疲労のようなものを、もう少し感じさせて欲しかった。
同じ低予算(といっても、まぁスケールは全然違うことは百も承知してるけど)でも、
ロケーションとちょっとした映像処理や演技で終末世界を実感させた
エメリッヒ製作の『HELL』(11)とかを同時期に見たので余計に思ってしまったところではあるが。
ともあれそうした部分にもう一匙加われば、オリジナル・バトル・ヒロイン企画としては魅力的なので、
これ1本で終わらせないで欲しいもの。
実際お話は完結するも、メインの謎は持ち越すという多分に続編を意識した作りになっているのだから。
で、最後はおまけのバトル・ヒロイン小特集。
●『バーブ・ワイヤー ブロンド美女戦記』(96)
第二次南北戦争で混乱する21世紀のアメリカ。
唯一の自由都市でバーを経営し、裏では賞金稼ぎの顔を持つ美女バーブは、
かつて彼女との約束を破り消えた元恋人から
政府の秘密を握る女性科学者と一緒に亡命させて欲しいと持ちかけられたことで、
中立を保っていた軍部との戦いを余儀なくされ…
プレイメイト出身で、自身がシリコン・サイボーグ状態のパメラ・アンダーソン・リーが、
ボンデージ・ファッションからはちきれんばかりの巨乳とブロンド・ヘアーを揺らしながら、
バイクにまたがり、二丁拳銃をぶっ放すアクション篇。
冒頭のストリップ・ダンスに入浴場面等、ヌードのサービスもてんこ盛ながら、
『カサブランカ』を本歌取りしたストーリーとキャラ設定が
コミック調(原作は一応ダークホース・コミック)ながら意外にしっかりしていて、見応え充分。
●『デモリショニスト』(96)
凶悪な武装強盗団に潜入捜査をしていたアリッサは、正体がバレて嬲り殺しにされる。
だがアリッサは、バイオ強化プロテイン液を注入し死んだ細胞を復活させ
神経系統及び肉体能力を強化する“ラザロ計画”の被験者に選ばれ
無敵の処刑人“デモリショニスト”として蘇った!
防弾防火仕様のケプラー製特別先頭スーツを着用し、
彼女の体温のみに反応し発砲可能な小型マシンガン等様々な兵器で武装し、
マスク内臓のコンピュータで制御可能なスーパーバイクを駆る
ゾンビ戦士アリッサを演じているのは、『ベイウォッチ』のニコール・エガート。
ただ折角の美人さんなのになんか族っぽいイメージのマスクで口から下を覆っちゃってるのは、個人的には残念かな。
特殊メイク工房KNBエフェクトのロバート・カーツマンの初監督作品で、
自身の存在に悩み溶液の定期交換を拒否したアリッサの体が腐敗しだしたり、
生身の人間に溶液を注入した時の作用などのグロ描写が、いかにも本業がらみらしい見せ場となっている。
●『ワンダーガールズ 東方三侠』(93)
●『ワンダーガールズ 東方三侠2』(93)
東方三侠 ワンダー・ガールズ [DVD]
東方三侠 ワンダー・ガールズ 2 [DVD]
アニタ・ムイ、マギー・チャン、ミシェール・ヨーという
中華三美女共演による近未来の香港を舞台にしたアクション篇。
清朝復活を目論む悪の組織による、赤ん坊の連続誘拐事件が発生。
事件の担当刑事の妻で、夫にも内緒でマスクで素顔を隠した“ワンダーウーマン”として警察に協力するトントン(アニタ・ムイ)、
警察署長の依頼で署長の息子の捜索に乗り出した賞金稼ぎのチャット(マギー・チャン)、
魔王(ばばあだよ)の配下でそのやり方に疑問を覚えながら透明マンとで赤ん坊を誘拐していたサン(ミシェール・ヨー)。
それぞれ立場の異なる3人だったが、やがて彼女たちは協力して魔王に立ち向かっていく…
というのが1作目。
ダサかっこいい3人のコスチュームと、
電線を駆け渡り、横向きに回転しながら中を舞うバイク、
ロケット状態のドラム缶等などワイヤー・ワークを駆使したアクション場面の数々が見物。
魔王の配下役のアンソニー・ウォンが、空飛ぶギロチン風首チョンパ武器を使ったり、
切り落とされた自分の指を食べたりと、
超絶アクションのみならずグロ・ホラーっぽいお楽しみもあり。
2本目はいきなり核戦争により水源が汚染された世界になっていて、
浄水装置による水の独占を目論む浄水会社社長
(役は変わってもやっぱり気持ち悪い悪役ぶりを発揮するアンソニー・ウォン)らの陰謀に、
再び3人が挑むというもの。
両作ともチン・シウトンとジョニー・トゥの共同監督作品。
主題歌は、“ワンダーウーマン”アニタが歌ってます。
▼『ワンダーガールズ 東方三侠』&『ワンダーガールズ 東方三侠2』PV
●『シルバーホーク』(04)
こちらはミシェール・ヨー姐御の単独主演作。
シティ一番のセレブなレディ、ルル・ウォンが、
シルバーのメタリック・スーツ&マスクで素顔を隠した正義のヒロイン“シルバーホーク”として悪に挑む。
確かにお話は幼稚で平凡だし、
『ワンダーガールズ』の時だって既に30代でこの時点では40代の姐御だけど、
シルバーのロングコートをなびかせてのアクションは、
要所要所で入る決めポーズや、殺陣の最中に見せる自信に裏打ちされた余裕の表情も相俟って、
やはり美しく見ていて爽快。
因みにヨー姐御の新作は、アイアンガールと同じく、昨日(7/21)より公開中の
リュック・ベッソンがメガフォンを撮った伝記ドラマ
『The Lady ひき裂かれた愛』(11)のアウンサンスーチー役。
アクションを封じ実在の偉人に挑んでいるが、
これがかなりそっくりで説得力のある作品になっている。
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『アイアンガール』
2012年/日本/92min
配給:アーク・フィルムズ
2012年7月21日(土)より銀座シネパトス他全国順次ロードショー
(C)2012「IRON GIRL」製作委員会
▼映画『アイアンガール - IRON GIRL』オフィシャルサイト
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