『特撮ゼロ』vol.01(創刊冬の号)本誌連動企画!『女体銃 GUN WOMAN』イベント・レポ&蔵出しインタビュー!

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えらく久々の更新ですが、明けましておめでとうございます。殿井っす。
まずは近況ということで、好評発売中の『特撮ゼロ』vol01(創刊冬の号)

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『特撮ゼロ』vol01(創刊冬の号)内容紹介はこちら/株式会社 アオ・パブリッシング



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ボクは少し前のこちらの“シッチェス・セレクション”の時に予告した
キョンシー』インタビュー、
スペインの暴れん坊監督、アレックス・デ・イグレシア監督『スガラムルディの魔女』トーク・レポ、
それに新作紹介とかコラムとか寄稿させていただいております。

全体的に誌面の斜め上を向いてるというか、どこが特撮やねんという方向を意識して(笑)とりあげる傾向がありますな。

そして今号のそんな担当分の中でも、濃い目かつボリューミーだったのが、
ジャパン・エクストリームを超えたエモーショナルな復讐アクション
女体銃 GUN WOMAN光武蔵人監督&ヒロイン亜紗美のWインタビュー。

女体銃 ガン・ウーマン[Blu-ray]
女体銃 ガン・ウーマン[Blu-ray]

お二人の興味深いお話をなるべく元に近いままで載せようとしたところ、
拝編集長も土壇場まで調整してくれたんだけど、残念ながら文字数オーヴァー。

でも、そのままお蔵にしちゃうのは勿体無いので、関連サイトであるこちらに、
未掲載部分と入稿後に開催されたBlu-rayソフト・発売記念イベント・レポを併せて公開だ!

因みに、インタビューに関しては、ここは大事だから本誌とこちらに両方書いて…みたいな気遣いは一切してないので、
ちゃんと本誌とこちらを併せて読むように(笑)


【『女体銃 ガン・ウーマン/GUN WOMAN』Blu-ray発売記念イベント Welcome to “THE ROOM”「浜崎さん、弾はまだ残っちょるがよ」??女体銃、新宿凱旋!】2014.12.03@Naked Loft

タイトル長いって?それがいいんだろ。
図らずもイベント開催の数日前に、イベント・タイトルに名台詞を引用している菅原文太氏が惜しくも逝去されてしまったけど、
そんなことへの手向けとしても最高な熱いイベントだった。

11月28日のBlu-rayソフト発売記念で開催された今回のイベントには、
ハリウッドより来日中だった光武蔵人監督、
復讐者としての新たな生を与えられたヒロインのマユミ役の亜紗美
復讐に燃えマユミを殺人機に仕立てるマスターマインド役の成田浬
そして無邪気な狂気と鬼畜ぶりで観る者を戦慄させるターゲットハマザキの息子役の鎌田規昭
という、作品に関わる最強メンバーが集結した。

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本作のキャンペーン関連でも、この4人が一堂に介したのはこのイベントが最初とのこと。

イベントの第1部は、『女体銃 GUN WOMAN』全編を上映しながらの生コメンタリー。

光武監督と亜紗美はそれぞれBlu-rayでもコメンタリーに参加しているが、
今回の会場ではBlu-rayでは語らなかったことがほとんどの完全別テイクヴァージョンで、
上映中にしゃべり足りない部分で映像を止めることはあっても、
86分しかも上映中に4人の話はほとんど途切れることがないあまま、
低予算を乗り越えてアメリカで本当に面白いアクション映画を作る過程が明かされた。

勿論、記録に残らない生コメンタリー故に、公表するにははばかられる最高なネタも多々あったんだけど、
そのあたりは来場者だけのお楽しみということで勿論ここには書かない(笑)。

続いて第2部は、どうなる『GUN WOMAN2』!?ということでの公開企画作戦会議。

キャストの皆さんの、素直な願望レベルを拾っておくと

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「ドイツのケルンにある世界の三番目に古い超カッコイイ教会があるので、そこにマユミを出して欲しい。
主題歌に関しては今回ハミングだけでしたが、2では英語で歌いたい」(亜紗美)
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「マスターマインドが死んでるのであれば回想的な出方もありだろうし、
死んでないのであれば、僕の好きなデスバレーとかネイティヴ・インディアンの風景が本当に好きなので、
赤土のネイティブの故郷のようなところをハーレーで走れたら最高ですね」(成田浬)

「前作『サムライ・アベンジャーズ』で剣の師匠役で出た時にも雪を降らせて欲しいといったんですけど、
やはり砂漠で雪を降らせてもらってハーレーで走りたいですね。
役どころとしては、服が着たいです(場内大爆笑)
最後に息子の息子って言ってますからそれなら顔が似てても大丈夫かな。
でも息子の息子じゃなくてちゃんと名前が欲しいです」(鎌田規昭)

等々。他にも共演の最強敵役に役所広司氏の名前があがったりと、大作感あふれる構想に膨らむ、膨らむ。
本誌のインタビューでも語ってもらっているのだが、光武監督御自身も続編への研究・構想は進めている。

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「低予算作品だった『ターミネーター』があって大作の『ターミネーター2』になるような感じがやれたらいいなと思ってます。
実際続編を研究していくとジェームズ・キャメロンは実に上手いと思うんだけど、
『エイリアン』のビショップにしろ、『ターミネーター』はいわずもがなですが、
1本目の悪役を2本目でいいヤツにする。
それでいつ裏切るのではないか?というサスペンス要素も高まりますし、そういう方向もありますよね」(光武蔵人監督)

他にも、会場の熱心なファンからの意見も多数出て、さらに多彩で興味深いプロット群に発展していったので、
何をおいても光武監督による続編をすすめてもらいたいものである。

続けて本誌未掲載分インタビューをどうぞ!

【光武蔵人監督 インタビュー Another Version】

??既に本作は多数の映画祭に出品されて、好評を博しているようですが、実際に監督がそうした場に参加され、
日本人監督が撮った本作に対して感じられた海外のファンの反応をおきかせください。

「何と言っても、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭審査員特別賞ファンタランド大賞人物部門を亜紗美がいただけたのが感無量でした。

ゆうばりは、『サムライアベンジャー〜』でもコンペに出させていただいたんですが、無冠に終わりました。
むちゃくちゃ悔しかったんで絶対にリベンジしてやる!と決めていました。
それを亜紗美との共闘で実現できて本当に嬉しかったです。

そして、ずっと行ってみたかったシッチェス・カタロニア国際映画祭とファンタジア国際映画祭からご招待いただけたことも非常に刺激的でした。
ドイツではブルーレイ、DVD発売に併せて6都市を回るPRツアーをやらせていただきました。

その時、『ネクロマンティック』のユルグ・ブットゲライト監督が『女体銃〜』を見てくれたんですが、
しきりに

「これは日本人ならではの発想だ!」

と言うんです。
体から銃を取り出すのを。ヨーロッパの人は切腹みたいなジャパネスクをこの映画から感じるのかな?と面白く思いました。

テキサス州ダラスでの北米プレミアを観てくれたDread Centralという英語圏では大きな影響力を持つジャンル映画紹介サイトのライターが
「80年代のキャノン・フィルムズが三池崇史監督に映画を撮らせたような映画、それが『女体銃』だ!」
とツイートしてくれました。これを切っ掛けに北米配給が大手ミニメジャーから決まったので、とても嬉しかったです。」

??自作の『サムライアベンジャー/復讐剣 盲狼』主演をはじめ、『ヒーローズ/Heroes』シーズン2等に演技者としても参加されてますが、
演じる方面での活動も監督と並行して続けられる御予定でしょうか?また演じることの魅力をお聞かせください。

「現在、俳優業の方は開店休業にさせていただいています。監督に専念したいですね。

今、独立プロの映画は将来的存亡をかけた大変シビアな局面に置かれていると思うので、撮る側としてこの閉塞感と戦いたいんです。

それに亜紗美、成田浬、鎌田規昭のようなホンモノの役者と組んでみて、いかに自分が小手先俳優なのかが身に沁みたというのも大きいです。
素晴らしい役者さんと組めれば、自分が出る必要はまったくありません。
もし『サムライアベンジャー2』が撮れることになりましたら、それを僕の俳優引退作にします(笑)。」

【亜紗美 インタビュー Another Version】

??初期の井口監督作品の頃から、亜紗美さんはアクションが映える女優という印象がありましたが、
私生活等を含め元々身体を動かすことが得意なタイプですか?

「まったくです(笑)。一生懸命やって体育はずっと2で、2以上とったことなかったです。
だから運動神経は、ないものとして考えていただいても全然いい。

asami

そんな私がひょんなことから『片腕マシン・ガール』という作品でアクションに出会ってしまった。
私の師匠である鈴村正樹さんがアクション監督だったことでアクションに魅せられてしまい、運動神経ないなりに頑張って今に至るんです。

普段のトレーニングとかは、何もやらないですね。毎回やれって怒られてますが。
でも師匠も、今回のアクション監督の田渕景也さんもそうなんですけど、アクションはお芝居だと教えてくださって。
運動神経がなくても、芝居が出来る自信があるならアクションはできるってことでやらさせていただいています。
『女体銃〜』も、ホント芝居で持っていった感じでね。」

??亜紗美さんのフィルモグラフィーには、特殊メイクやVFXを用いたファンタスティック映画系列の印象的なキャラが多々ありますが、
そうした役での心構えや楽しさなどありましたらお聞かせください。

「フルメイクでの特殊メイクや全眼のコンタクトだったりとかは、
大変さではメイクする時間じっとしてなくちゃならないとか、そういう辛さはありますよね。
基本的に子供なので、じっとしてられないんですよ。もう早く動きたくてしょうがない。

でも単純に皆がびっくりしてくれる嬉しさだったり、自分じゃないものになれる楽しさはたまらないです。

よくお芝居をしている魅力はって自分じゃない自分になれることっておっしゃる方がいますけど、
そんなの所詮自分ジャン!て私から言わせればなっちゃうんですよね。

それこそ特殊メイクをすることこそ、本当に違う自分になったという意味じゃないかと毎回思うんですけど、
そういう意味で、自分じゃない、人間じゃないイキモノになれている恍惚感というかなんて云うんですかね(笑)
その楽しさはこれからも一生味わい続けたいですし、ある意味ドラッグみたいなもので抜け出せない。

特殊メイクって落とすのも大変で、肌は荒れますし目も真っ赤になりますけど、
そんなの苦にならないくらい楽しさが勝ってますので、
これからもジャンルムービーの中で生きて生きたいなと思ってます。

グリーンバックの撮影は動きの規制がされるので、変な体制でじっとしてなくちゃいけなかったりの大変さはあるんですけど、
特殊メイクしかり完成したときに、おぉこうなるのかとか、
足がチェーンソーになったりとか、もげていたりとか、
ザボーガーにいたっては火を噴いていますから、
そういう完成したときの感激に比べたら、現場での辛さなんて屁みたいなもんですから(笑)」

??本作でも“シッチェス・ファンタ”他各地の映画祭等に参加されたようですが、
日本以外の国で直接感じられた反応はいかがでしたか?

「今回『女体銃〜』で各地に行かせてもらい、
参加する前は井口さん、西村さんの作品の時と同じような感じかなと思ってましたが、
今までだと血がブシュッと出るとYeah!と盛り上がるお祭り騒ぎだったんですが、
『女体銃〜』の反応では、お客さんがすごくマユミに感情移入をしてくれているような反応をしてくださっていたんです。

トレーニング・シーンでトレーニングを積んで、積んで、積んで、やっと殴れたところで拍手が起こったり、
マスターマインドのステッキで顔面を殴られたところでに目を覆っていたりとか、
そういう意味では今までと全然違う反応をされていたのですごく新鮮でしたし、嬉しかったですね。」

??池玲子さんリスペクトについて、具体的にもう少しお聞かせください。

「あの方って、ただ立っているだけで、全部持っていくじゃないですか。
実は志穂美悦子さん、杉本美樹さんとか、煌びやかなところにいる人たちにはその魅力ってあまり感じなくて。

自分は野良猫女優ってたまに云われるんですけど、彼女に魅力を感じるのってやっぱりそういうところなのかなと。
あの眼力もそうですし、存在感ですかね。
すごく煌びやかに映っている方々より、はすっぱというか、あばずれ感あふれる彼女に惹かれます。

『おいら女蛮(スケバン)』(06)という作品がありまして、その時初めて井口監督とお会いして、
それがきっかけで私は今ジャンル系、ここにいるんですけど(笑)

その時に井口さんが

「亜紗美さんて、70年代の東映の女優さんみたいだよね。
 雑魚キャラどもがこうずらっと並んで仁義切ったりするパッケージとかで、あそこに亜紗美がいても判らないよね」

って云われて、なるほどなって思って。

それでそのあたりの作品を観はじめたんですけど、最初に観たのは…なんだったっけなぁ…
大好きですといいながらタイトルが思い出せない、いやもう池さんが出てたことしか頭にないんですよ…
それを自分がここにいたら…って感じで観ていたんですけど、
池さんが出てきた瞬間にもう全部彼女にいっちゃって、そこからですね。憧れになったのは。

池さんは純粋に綺麗ですよね。すべてが綺麗です。
なんか血まみれで、泥とか泥水とかがかかっても、綺麗ですもんね。

他の女優さんは、やっぱ汚くなったら汚ねーなとか思うけど、彼女は汚くなってもかっこよくて綺麗。
贔屓目もあるんでしょうけど。

以前鈴木則文監督と一度お話させていただいた時に、池さんのことが好きなんですって話す前から、
両肩に手を置かれて君は玲子に似てるなって云われて、もう号泣しちゃいましたよ、嬉しくって。

本当にいつかお話したいですね。どこで何をされてるのか、ハワイで先生をされてるみたいな噂は聞きましたが。

則文監督にうかがった時も、

「あいつがどこで何してるかなんて知らね〜よって」

っておっしゃって、なんて薄情なヤツなんだって(笑)

もし出会えたら、仁義切ります

そうですね『女体銃3』くらいのラストで、ハワイの火山の頂上で鎖まきして戦うとかやりたい!
…彼女今もう60歳くらいですよね。
ただの老婆虐待になっちゃうけど、全然やる!もうただでいい!ギャラいらない!

愛用の『猪の鹿お蝶』のTシャツは、着すぎて小さくなっちゃったんですよ。また買いに行かなきゃ(笑)。」

最後に、その後の『女体銃』の躍進ぶりを簡単に記しておこう。

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熱心な個人映画ファンが選ぶ(=いい意味でファン目線そのままな)
とみだドール映画祭2014”()で主演女優賞を『女体銃 GUN WOMAN』の亜紗美が受賞。

また“第3回ジャパンアクションアワード”にて、
作品賞に『女体銃 GUN WOMAN』、女優賞に亜紗美がそれぞれノミネートされている。

こちらは1/31まで一般投票受付中なので、作品&亜紗美に惚れた方は続編実現への願いもこめて投票ヨロシク!


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