ども、殿井です。
ここだけの話ですが、
僕のアイコン、なんでホッケー・マスクなんでしょうね?
そりゃまぁ、ホラー者を自ら標榜しているわけではあるけど、
ちょっとわかり安過ぎませんかね?
勿論ジョー・スピネルのアバタ面で読者を退かせたれ〜…
みたいな、マニアックなことを考えてるわけではないけど、
ホラー・ヒーローならピンヘッドがいいなぁ…と
神武先生のかっちょいいタロスを見るにつけ思う今日この頃。
エコタロウさん修正よろしくネ!
などと、本題とは関係ないことを長々と書いてみましたが、
今回の御題はホラーではなく、7月16日土曜日より、
シネマート六本木、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて、全国順次公開中の
『men's egg Drummers −メンズエッグ・ドラマーズ−』です。
いや、白状しちゃうとさぁ、
作品の試写状を手に取した時の印象は、
「こりゃ、僕はパスしてもいいよね…」でしたよ。
バチを構えたいかにもチャラそうな若い衆に、
“史上初!?ギャル&ギャル男エンターテイメント・ムービー誕生!”のコピー。
長年真性映画ヲタクをやってきて、
ファッションなんて気にしたことのない僕には、
そもそもタイトル中の“men's egg”が、
若者に人気のファッション誌であることどころか
その存在すらも知らなかった始末。
でも逡巡しつつ試写状をよく見直したら…おぉ、気になる要素が見つかった!
監督が山口雄大ですよ!
雄大監督と言えば、デビュー作の『地獄甲子園』で、
ゆうばり映画祭のグランプリを受賞した際に、
インタビューさせてもらいましたが、
「『スプラッター・カーニバル』愛読してますよ」
とむこうからおっしゃるような、
完全こっちサイドの人間(と決め付けている)。
でも逆に、
なんで雄大監督がギャル男映画なの?大丈夫かぁ?
と期待と不安が交錯する中、試写室に足を運んだわけですわ。
主人公の啓太は平凡すぎて既に人生をも諦めたかのような大学生。
そんな啓太が由緒ある神社の神主である父親が倒れたために、
急遽神社の伝統行事“観月祭”を取り仕切ることになる。
祭りの目玉は、太鼓衆たちによる勇壮な奉納太鼓だが、
かねてから祭りの主催を奪おうと画策していたライバル寺院の住職の工作で、太鼓衆から祭りへの参加を断られてしまう。
困った啓太は、妹と共に太鼓衆を公募することにするのだが、
そこに現れたのは神事とは全く場違いに派手で軽いギャル男の塁。
“men's egg”のカリスマ・モデルで、
啓太とは小学校の同級生だったという塁を、
最初は追い返そうとする啓太だが、
バチさばきに素質を感じて気ノリしないまま出場を依頼。
さらに塁のギャル男仲間たちも集まって、
ギャル男衆による奉納太鼓の特訓がはじまるのだが…
ごめんなさい。劇中でも出てくるような話で恐縮ですが、
やっぱ見かけで判断しちゃ駄目ですね。
ギャル男たちとの特訓の中でも、
自分にはない塁の個性への憧れを、
常識という仮面で隠して反感を募らせる啓太と、
実はそんな啓太の小学校時代のある行為から彼に構い続ける塁。
そんな彼らの葛藤と衝突、和解、そしてギャル男たちの奮闘ぶりを、
雄大監督お得意の、
ナンセンスギャグの映画化作品でみせたような
ぶっとんだコメディ描写は気持ち抑え目に、
ホドよく笑いあり涙ありで描いた王道直球の青春映画に仕上がってました!
若手出演陣は、
啓太役の前田公輝(『ひぐらしのなく頃に』)、
塁役の古川雄輝(『高校デビュー』)、
啓太が憧れるヒロイン役の高部あい(『夜のピクニック』)、
啓太の妹役の入来茉里(『愛流通センター』)
彼らは演技経験者ですが、
彼らを囲むギャル男&ギャルたちは
現役読者モデルたちで本作が映画デビュー作とのこと。
そんな彼ら、特にギャル男たちが劇中そして実際の特訓の成果として魅せる
クライマックスの奉納太鼓演奏場面は、
バチ捌きやタイミングもバッチリ決まり見ていて鳥肌モノの仕上がりです。
作品の公式頁が“men's egg”誌の公式頁の一角扱いであることからも、
本作のメイン・ターゲットが“men's egg”の読者やそのモデルの
ファン層のアイドル映画であることは間違いない。
でも、このまっすぐな青春映画ブリは、一般の映画ファンなら観て損はない…
否、ギャル男&ギャル任せで敬遠しちゃったら、それこそ損ですぜ!
▼Men's Egg Drummers(メンズエッグ ドラマーズ)- YouTube
なお今月は、日本発世界標準の映画レーベル
“Sushi Typhoon”4作品が公開されますが、
その中の『地獄甲子園』に続く
超・極悪非道、野球バトル・ムービー『デッドボール』と
石川賢原作のヴァイオレンス・アクション『極道兵器』、
これがそれぞれ雄大監督作品(『極道兵器』は盟友、坂口拓との共同)ということで、
ほとんど怒涛の雄大月間状態ですな。
こちらの2本は、
アクション、ヴァイオレンス、ナンセンス、そして血しぶきといった
十八番とでもいうべき雄大ワールドがより爆裂してる模様で
やっぱり期待ですね!
ps。
新作ソフトってわけではないんですが、
PAL版で購入したアル・ブラッドレー監督の『THE BEAST IN SPACE』。
ボロズウィックの『邪淫の館 獣人』リスペクトなSFポルノだったので意表をつかれました。
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men's egg Drummers −メンズエッグ・ドラマーズ−
2011年・日本・99min
配給:角川コンテンツゲート、配給協力:アンプラグド
2011年7月16日(土)
シネマート六本木、ヒューマントラストシネマ渋谷 他、全国順次公開!
(c)2011「egg×mgg」製作委員会
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▼『men's egg Drummers −メンズエッグ・ドラマーズ−』公式ページ
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