いよいよ、最終回に向けて、カウントダウン開始。
ガロのラスト・サーガ、その序章ともいうべき回です。
見ていて、胸がしめつけられるような・・・そんな切ない気持ちになりました。
ストーリー的には、そんなに大きな展開はなかったけれど、鋼牙・零・カオル、メインキャラ3人の心の動きをすごく丁寧に、たんねんに追っている。 そこがすごく感動的です。
●カオル
なかでも、カオルの心の動きをずっと注目して見ていたのですが・・・
首の刻印を見た時の絶叫。
「斬って。私を・・・」と鋼牙に頼む時のあきらめ。
ガロの鎧を見上げる、驚きに満ちた表情。
そして、鋼牙と零のやりとりを聞いたときの笑顔。
カオルの絶望から希望への心の変化が、 すごく細やかに伝わってきます。
そして、それを導いたのは、鋼牙の優しさ。
●鋼牙
無骨だけれど。
荒々しいけれど。
その態度の裏に隠された、とても大きな愛情が、見ているこちらの胸をうちます。
鋼牙は魔戒騎士だけど、このへんのシーンは、日本の時代劇を思い起こしてしまいました。
この無骨な愛情表現は、まさに古きよき日本の”武士(もののふ)”のそれではないですか。
1話とか2話の冷徹なホラー狩りのプロという印象から、こんな熱い愛情あふれる鋼牙が見れるなんて・・ ・
カオルは、「鋼牙に命を救われた」と言ってましたが、実は
鋼牙が、「カオルに命を与えられた」 のではないかと、個人的には思います。
ただのホラーを狩るだけのマシーンから、愛する人を守る人間に・・・
命を吹き込まれたように思えるのですね。
魔戒騎士にとって、”守るべきもの”とは、己の命そのものなのですから。
●零
そして、零。
この話での零も、初登場時とはまるで別人に見えます。
最初の狂気のような表情は、まるで憑き物が落ちたように、すっかりなくなり柔和な表情を見せる零。
あいかわらず不敵ではありますが、これが彼本来の姿なのでしょうね。
「俺とお前、仇は同じらしいな」
と鋼牙に告げ、軽口を叩く零はちょっとうれしそう。
零にとって、鋼牙は、はじめての思いと共にする仲間。
そして、それは鋼牙にとっても、同じでしょう。
そして、その二人の間には、カオルがいる。
彼女を中心に、初めて笑いあう3人の姿は、これまでの憎しみと闘いを経てきたからこそ、 見ている私には感慨深いものでした。
でも、それはほんのつかの間の安らぎ。
鋼牙と零は、最後の決戦に向かいます。
この二人を見送るラストシーン。
この時には、私の気持ちは、もうカオルと完全にシンクロしてました。
「俺達はもう一人じゃない」
そう言い残して、死地に赴く二人の戦士。
その姿・ひるがえるマントの、なんと雄雄しいことでしょう。
カオルと一緒に私も信じています。
彼らが、きっと笑顔で帰還することを。
行け! 風のごとく! 二人の魔戒騎士。
守るべきもののために。
自分の信じる未来を、自らの手で描け!
TVドラマ「牙狼 | |
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Comments [2]
No.1かかしさん
ここでGAROを教えていただかなかったら見てなかっただろうな、と感慨深いです。まっとうに面白いし、主役側、悪役側、皆応援したくなる凄みです。ラスボスが同じく1話から登場していたNHKアニメ「魔法少女アルス」(ある意味GAROの少女版)はどうもはまれなかったのですが、以前見たミカヅキに比べ、見る側に対する惜しみないサービス精神や成長ストーリーが分かりやすく心に迫ってきますね。
そういえばザンキさん本、アマゾンで予約受付が出てるようですね。
No.2ツバサ>かかしさんさん
こんにちわ!>かかしさん
お返事遅くなってごめんなさい。
>ここでGAROを教えていただかなかったら見てなかっただろうな、と感慨深いです。
そう言っていただけると嬉しいです。
感慨深いのは私も同様ですね。
実は牙狼を見るまでは、雨宮作品の印象は正直余り芳しくなかったので…
まさかこんなに愛着を感じる作品になるとは思ってもみませんでした。
>以前見たミカヅキに比べ、見る側に対する惜しみないサービス精神や
>成長ストーリーが分かりやすく心に迫ってきますね。
そうそう。
すごくミカヅキに比べて、作品自体の魅力がアップしてますよね。
ミカヅキも決してつまらない作品ではないのですが…(こないだスカパーで見返してみて、意外と面白い!と思いました)
やっぱ牙狼のレベルが凄すぎるということなのでしょうか。
とにかく、作り手の方々のレベル水準の高さ(ある意味、成長ですね)を感じています。
あ、ザンキ本の方も情報ありがとうございました。
アマゾンではいよいよ表紙も公開されたみたいですね。
近いうちにエントリーアップしようと思ってます(^^)
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