今年はなんという年なのでしょう。
「ゴジラ対ヘドラ」坂野監督に、スーツアクター・中島春雄さんなど、
昭和ゴジラ関係者の訃報が相次ぐ中、今度はこの名優の悲しいニュースです。
俳優の土屋嘉男さんがお亡くなりになったそうです...
ソースはこちらの朝日新聞さま。
▼俳優の土屋嘉男さん死去 黒澤映画の脇役として活躍:朝日新聞デジタル
「七人の侍」など多くの黒澤映画で脇を固めた俳優の土屋嘉男(つちや・よしお)さんが、2月8日に肺がんで亡くなっていたことがわかった。89歳だった。
既に半年も前に亡くなられていたのですか。
享年89才。大往生とも言えるお年とはいえ、やはり残念です...
拙著『本多猪四郎 無冠の巨匠』はゴジラ映画はもちろん、『ガス人間第一号』がなければ存在しなかった。初めて怪獣映画について書いた「映画芸術」の投稿原稿『ゴジラVSキングギドラ』論も新堂会長、に捧げた文章と言ってよい。そこにはいつもあの人がいた、土屋嘉男さんのご冥福をお祈りいたします
— 切通理作 (@risaku) 2017年9月6日
こちらの切通さんをはじめ、既にネットは、業界著名人やファンの方々のお悔やみの言葉でいっぱい。
土屋さんのお仕事がいかに多くの人を魅了したかが伝わってきますね。
土屋さんといえば、黒澤明監督の「七人の侍」をはじめとして、
「ゴジラの逆襲」に始まるゴジラシリーズ、「ガス人間第一号」「マタンゴ」など数多くの特撮作品に出演されてますが、個人的に印象深いのがやはり「ゴジラVSキングギドラ」と「怪獣大戦争」。
「ゴジラVSキングギドラ」は初めてリアルタイムで土屋さんの演技を堪能したゴジラ映画でした。
演じる新堂会長はまさに物語の陰の主役ともいうべき重要なキャラクターでしたね。
あのクライマックス、ゴジラとの窓越しの見つめ合いのシーン。
土屋さんの思い入れが伝わってくるような情感たっぷりの名シーンで、今でも思い出すと感動します。
そして土屋さんといえば、宇宙人やガス人間のような"人間ならざる者"のあの憑かれたような演技を連想する方も多いでしょう。
その代表作といえば、個人的には「怪獣大戦争」のX星人統制官役を推したい。
土屋さんのwikiによれば、あのX星人の「宇宙語」は土屋さんのご考案なんだそうです。
「ワレワレは宇宙人ダ」というあの独特のしゃべり方は、既に宇宙人のしゃべり方として、映画を超えた一般にまで広まってるように思いますが、それを自らご考案されたなんて、ホント役柄のイメージ通り、知的で研究熱心な方だったんだなあ...と改めて思わされました。
X星人統制官といえば、最後のセリフも印象的でしたね。
「我々はまだ見ぬ未来に向かって脱出する!まだ見ぬ未来に向かって!」
この言葉通り、土屋さんもまだ見ぬ未来に向かって旅立たれたのでしょうか。
それを信じて...心からご冥福をお祈りいたします。
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