大変遅くなりましたが、
『ウルトラマンギンガ』第1話「星の降る町」のレビュー記事をお届けします。
一言で言うと
・フレッシュで、笑えて、さわやか。
・まさに新たなウルトラの幕開け!
みたいな事を既に書きましたが、
この”新たな幕開け”ってとこにこれまでのウルトラシリーズとはちょっと違った感慨があります。
もちろん
メビウス以来久々にTVに新たなウルトラマンが帰ってきてくれた!
それに喝采をあげるという意味合いもありますが、ただそれだけではなく
厳しい現実・制約のなか、それを逆に利用するような
作り手の”新しい工夫”で満ちあふれている
その点が一番素晴らしい!と思った点です(^^)/
以下の文章は、本編未見の方は、
こちらの1話無料配信をごらんになってからお読みください(7/19 夕方で配信終了予定)
▼「新ウルトラマン列伝」本編配信 ウルトラマンギンガ「星の降る町」 - YouTube
●防衛隊を捨てた意味
まず1話を見た多くの人の感想としてあるのが最初に書いた”笑える”って部分。
これは私も意外でした。
ヒカルの師匠的存在になるのかと思ってたタロウは結構コメディリリーフだし
最初に変身するブラックキングのアクションなんかもすごくユーモラス。
(ブラックキングがゴメラに見えました(笑))
ウルトラゾーン好きがちょっとニッコリする様なバルキー星人のキャラとか、けっこうフリーダムwww
なんか良い意味での”軽さ”を感じるんですよね。
普通7年ぶりの復活とか聞くと、
どうしても肩に力の入った大作を連想しちゃうものだけど、
主人公たちもそこらにいる普通の子供達だし、舞台も普通の田舎だし、すごい等身大な設定ww
それはなぜか?と考えてみたんですけど、
今回はウルトラでは初めて?
初回からおなじみの防衛隊設定が排除されてます。
それと一緒に、
地球の平和を守る!とかそういう重りを脱ぎ捨てて、軽く”自由”になった!
ということなんじゃないかと(^^)
おそらく防衛隊設定をなくしたのは、予算的&商業的なものが原因と思いますが、
(防衛隊をセットするとレギュラーキャストやセット・メカ特撮等の予算がかかる。
あと近年ライドメカの商品売り上げがあまり芳しくないなどなど…)
それがよい方向に作用して、
ウルトラとしてすごく新しい雰囲気の物語に仕上がっている
と思いますね。
お話の構造自体はほぼティガ1話なんかと同じで、
運命づけられたウルトラマンと主人公との出会い→戦いの始まり!
って感じなんですが、
舞台設定と主人公像を変えるだけでこんだけ印象が変わるのかと(^^)
ウルトラマンはこうでなくちゃいけない!
っていう形が好きな人には向いてないかもしれないですけど
個人的には、このフリーダムな雰囲気、かなり好きかも(^^)/
●効果的な特撮シーンに燃え!
そして雰囲気はほんわかしていても、Cパート以降の戦闘はメチャメチャ盛り上がります!
美鈴をかばって頑張るブラックキングがだんだんヒーローに見えてくる…
あの憎らしかった敵怪獣が味方になるってこんなに心強いことなんだ!(^^)/
そしてその”美鈴の夢を守りたい!”というヒカルの願いから出現するギンガ!
編曲の原文雄さん(「ウルトラマンサーガ」音楽)のBGMがすごく神秘的で
見てて思わずサーガの登場シーンを思い出しました。
そのあとのギンガの圧倒的な強さも、サーガでのダイナ初登場シーンみたいですね。
ギンガサンダーボルトの直撃で上空に飛ばされ吹っ飛ぶサンダーダランビアという絵面もそっくりで、
このへんはアベ監督のサーガへのオマージュじゃないかとww
「戦闘シーンが森の中ばかりでちゃち」
という意見も目にしましたが個人的にはそうは思いません。
確かにミニチュアなんかは少なめですが、
人からの目線を意識した”巨大感”を感じるカットも随所にあるし、
少なめのミニチュアも爆破シーンとか効果的に使われていて、
「今、TVでこんなミニチュア爆発シーンが見れるなんて!」
と個人的にはTVの前で喝采を上げたくらいでしたよ(^^)/
まあ舞台は(特撮予算の都合で)森の中ばかりなのは確かなんですが、
おそらく、それから逆算して、物語の舞台が田舎という設定にしてあるのでしょうね。
このへんも、作り手の工夫が見れるところです(^^)/
●考えられた”なりきり”システム
あと工夫されているといえば、今回一番個人的に感動したのは、
映像でいかに”なりきり玩具を生かすか”という点。
そこが、今までのウルトラで一番考えられていると思います。
これまでのウルトラではほとんどが
・変身アイテムを使っての変身
のみでしたが、それだけだけでなく
・ポケットのタロウ
という相方設定。
そして、
・手持ちのソフビをリード→怪獣に変身→さらにギンガ変身
という2段変身という新たな要素。
そしてギンガだけでなく怪獣に変身したあとのヒカルくんのアクション。
これはもう、怪獣になりきって遊ぶ遊びの子供の姿そのものじゃないですか!
ヒカルくんを真似て
「ウルトライブ、ブラックキング!」
と叫んで、お父さんに向かっていく小さな子の姿が目に浮かぶ…(T_T)
ついに本編で”なりきり遊び”そのものをシミュレートしてしまったというのは
凄い販促効果だと思いますよ。
現に1話放送後の今、ギンガスパークはamazonの全おもちゃランキングでなんと第2位!
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最新ウルトラの玩具が売れている!
この事実は素晴らしく、何よりも嬉しいことではないでしょうか(^^)/
●新世代のウルトラマンは等身大
そして最後に総括。
今回のギンガは二重の意味で”等身大なウルトラマン”じゃないかと思います。
まず一つは平成三部作から続く”人間ウルトラマン”としての側面。
初代マンのようなあおぎみる神的存在ではなく、
人間のすぐ隣にいる等身大の存在としての”ウルトラマン”ですね。
そのテーマはギンガでも変わりません。
むしろ、年齢的もそうだけど、今回のヒカルくんは、なりきり要素も含め、
今までのウルトラマンの主人公たちの中で一番”子供達に近い存在”になり得るのではないでしょうか。
そしてもう一つの”等身大”は”無理をしない身の丈にあった製作姿勢”ということ。
例の「ウルトラマンは泣いている」でも散々語られている、これまでのウルトラシリーズの赤字体制。
今回はそれから脱却し、いかに”継続”できる体制を確立できるか
というのもギンガの大きなテーマであるはずです。
1話を見る限り、それをギンガスタッフは確実に意識して、
さまざまな新しい創意工夫で答えてくれている。
そこが何より一番嬉しい点です。
確かに目の肥えた人がみればチープで不満に感じるところもあるでしょう。
でも個人的には今はそれでいいと思うのです。
何より今一番大事なのは、結果を出し、次につなげること。
それを続けていけば、きっといつかは、
さらに”ウルトラの光”が燦然と輝く日がやってくるはず!
それに向けての素晴らしい第一歩がこのギンガ第1話であるわけですね。
今後もがんばって応援していきましょう!(^^)/
ウルトラヒーロー500 11 ウルトラマンギンガ | ||||
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Comment [1]
No.1よーくろさん
こんばんは。私も『ギンガ』を観て安心できた一人です。ドラマも分かり易いながらチャチさが無くしっかりした感じでしたし、怪獣の巨大感はむしろ最近のテレビシリーズでは一番出せていたんじゃないかと思うくらいです(褒めすぎ?)。
ギンガスパークの売れ行きの件も嬉しいニュースですね。ぜひとも円谷プロには良い流れをうまく掴んで、盛り返して頂きたいです。それでは、また。
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