『ウルトラマンガイア』脚本・シリーズ構成を手がけられた小中千昭さんがご自分のHPでガイア製作に関するエッセイをアップされていますね。
「ウルトラマンガイア メモリアルボックス」に収められている文章で、アップも結構前なのでご存知の方も多いと思いますが、個人的にかなり感銘を受けたのでご紹介します。
▼An Aditator's Chronicle(小中千昭公式HP Alice6)
冷静な語りぶりの中に秘めたパッションというか…
ガイアに込めた小中さんのひたむきな情熱が伝わってくる文章。
読んでて、思わず胸が熱くなりました。
「ウルトラマンはこういうもの」という、その基本設定や基本構造についての割り切り(思考停止)というものが、作り手のみならず視聴者側にも生成されている様に感じていた。
同じようなことを常日頃私も感じます。
そーゆう保守的な姿勢は自分の中でも皆無ではないし、けっして悪いことではないんだろうけど…
でも、そーいう無言の圧力みたいなものに屈せず
いかにウルトラマンの物語を進化させる事が出来るか
という姿勢を貫き通した、小中さん初め平成ウルトラスタッフの仕事はホント素晴らしいものだったと改めて思いました。
それがどれくらい険しい道だったかということは
「ウルトラマンは子どもが観るものなんだ。難し過ぎるよ、このホン」
いわば身内である故・円谷浩さん(KCB・田端さん役)のこの言葉からもわかりますよね。
周りからこう非難されてもあえて、自分たちの信じる道を歩き通した…それゆえに、
「お??い!」
ガイアのあの素晴らしいラストは存在するのですね。
いや、ガイアだけでなく、それにつながるコスモス・ネクサス・マックス・メビウス・そして今度の『超ウルトラ8兄弟』にいたるまでの全ての平成ウルトラマンはこのスタッフの姿勢がなければ存在しえなかったのではないかとさえ思えてきます。
実に素晴らしい…というか「ありがとう」とお礼を言いたくなるそんなエッセイです。
未読のウルトラファンは必読!
ps。
他にも読んでいて初めて知る事実があって驚きました(^-^)
キャスは、実は第三の、それも女性のウルトラマンを登場させたいと思って、物語に織り込んでいたキャラクターだった
ええええええっ! これはぜひ実現してほしかった…(T T)
「プロノーン・カラモス!」という、ちょっと唐突に再浮上する名称を叫ぶショットで終わる完成作品は、オンエアを観ていた私自身、背筋にぞくっとする体験をさせてくれた
当事者の小中さんも私と同じ感想を抱かれていたとは(^-^)
あのラストカットはガイアといえば真っ先に思い出す名シーンですね。
たぶんこのDVDにもしっかり収録されているんじゃないかな?。
クライマックス・ストーリーズ ウルトラマンガイア | |
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↑小中さん自ら編集担当、ナレーションは玲子さんこと石田裕加里さんです。
メビウスが面白かったんでこちらもかなり期待(^-^)
(関連ページ)
▼ウルトラマンガイアに関するちょっと感動のコラム。
以前の記事ですが、我夢役吉岡毅志さんの語るガイア誕生秘話をご紹介しています。
小中さんの文章と合わせて読むとかなり面白いですよ。
▼シリーズと大変革(虹色雑談さま)
こちらは電王まで含む特撮シリーズの変革について考察された文章。
シリーズを続ける以上は、常にテーマも内容も作風も変えていかなければなりません。我々が見たいものは同じことの繰り返しではなく、常に新たなもの、新たな表現なのだから。
激しく同感です(^-^)
Comments [2]
No.1giants-55さん
御存知かもしれませんが、こんなニュースが載っていました。
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091201222006.html
No.2帰りマン&ティガ命さん
ツバサさん、初めまして。
こちらのサイトへの書き込みは初めてになります。よろしくお願いいたします。(別のサイトではレポのライターもやったりしていますが・・)いつも、最新の情報を提供していただいているので、大変興味深く拝見させていただいております。
ガイアは小中千昭さんが全体構成をやっただけあって、ティガの時とは別の思いもあるのでしょうね。ウルトラシリーズは、ティガ以降、平成になってから作品に広がりが出てきたと思います。制作サイドの方々のチャレンジ精神はすごいものがあると思っています。
ウルトラシリーズは子供が見るから難しい・・と書かれていますが、子供が見る良さもあると思っています。子供が見るからこそ、あまり表現がきつくならずにすんだりして、それが大人が観ても心地いいというか、日本人の感性に合う部分もあると思います。また、子供が見るからといって、作品のレベルが落ちているわけではないと思います。
女性ウルトラマン・・僕も観たかったです。でも、個人的にはキャスよりも敦子になって欲しかったような・・(最終話の2話前で、我夢を送り出すシーンが心に残りましたから・・)
小中千昭さんは、マックスを担当された後、メビウスからは離れていましたが、また復帰して活躍して欲しいと思います。
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