実に見ごたえのあるお話だったと思います。
全編にあふれる緊迫感がスゴイ!
クライマックスは思わずテッペイが銃の引き金を引いちゃうんじゃないかとハラハラしました?(^-^)
そしてあの衝撃のラスト!
う?ん、すっごく満足。
アベユーイチ監督、やっぱ巧いです(^-^)
まき戻しなど繰り返しながら2回通して見たんですが、見れば見るほど、よく練られた作品だなという印象です。
まず冒頭のミライの見る予知夢。
・何かにふりむくハヤタ
・奇怪なオブジェ
・メフィラスの不気味な笑い声
この一連のカットからして怪しさ抜群。
広角(魚眼)レンズを多用した画面はちょっと実相寺チックです。
瞳をイメージしたオブジェは公園、それからテッペイの大学でのシーンにもさりげなく置かれたりしてますね。
この世界でのメフィラスを称えるシンボル的な意味合いと同時に、人間たちを監視する”眼”の役割もあるんじゃないでしょうか。それを暗示させる構図がすごく気になりました。
つまり、劇中でのミライやテッペイとのやりとりなんかはみんな、あのオブジェを通して、メフィラス星人に筒抜けだったんじゃないかなと。
ならそのミライの動きはメフィラスにはすごく不利な事のはずなのに、なんでそれを阻止しなかったの?
とか思っちゃいますよね。なんでだろ?
その疑問と同じように?と感じるものが話の中にもう一つありました。それは初代ウルトラマンの態度。
ウルトラマンは早々とメフィラスの陰謀に気づき、その宇宙船内部に姿を現しますが、なぜかそれを止めようともせず、ゲームは続いていきます。それはなぜ?
この2つの疑問について、私はこう考えます。
両方とも、わかっていながらわざと意図的に関与しなかったんだと。
メビウスとメフィラス星人のゲームは、同時にウルトラマンとメフィラス星人の間のゲームでもあったんではないかと思うのです。
●初代ウルトラマンとメフィラス
冒頭でのハヤタ。
あれはメフィラス星人の襲来を感じたふりむきだったんでしょうね。
そしてメフィラスの宇宙船に乗り込んだ初代マン。
劇中のやりとりの後、二人は宇宙船の中でじっとゲームの成り行きを見つめていたのではないでしょうか。
ウルトラマンが動けなかったのは、人間たちを人質になっているという弱みもあったのでしょうが、メフィラスから次のような誘いがあったのではないかと推測します。
メフィラス「どうですか。ウルトラマン。
あなたもこのゲームに参加してはみませんか?
人間たちを試すというゲームに。
私は人間たちを操っていません。
ただ記憶の一部を入れ替えただけ…
もし彼らの絆が確かなものならば、真実の記憶を取り戻すでしょうし、偽物ならば…
ただそれだけのことですよ。ふふふ…
初代マンは(おそらく無言のまま)この誘いを受け、ゲームは展開を続けることになったのではないかと。お互いが一切直接関与しないことを条件に。
メフィラスの使った手がいわゆる”洗脳”ならば、初代マンも黙ってはいなかったでしょう。
ですが、今回の件は、それとは違います。
記憶が操作されただけで、あとはすべて地球人の自由意思にまかされているのです。
これは、メビウスと地球人を試す絶好の機会である。
彼はそう考えたのではないでしょうか。
まもなくウルトラ兄弟が不在となる地球。
その地球をたくすのに、メビウス&GUYSが本当にふさわしい存在であるか…
彼らがそれにふさわしいなら、必ず絆を取り戻すにちがいない!
そう信じた初代ウルトラマンもメフィラスと同じくゲームに賭けていたんではないかと。
ですから、テッペイが
「これは違う!」
と絶叫した時、落胆するメフィラスの横で、初代マンは大きくうなづいたに違いありません(^-^)
そして実際に登場した時も、メフィラスが巨大化してメビウスたちに迫ろうとした後。
いわばメフィラスの”ルール違反”でゲームが終了した後です。
うん、どう考えても、初代マンもゲームに参加していたとしか私には思えないなあ。
初代マンがテッペイにつぶやく
「君たちならば、必ずこの星を守れる。 私はそう信じている。」
というセリフもこういうふうに考えると一層の意味を持って聞こえませんか?(^-^)
で、この47話。
一見すると、初代ウルトラマンの存在はただのつけたしのように見えます。
でも、実はそうではなくて、今までのような視点で見ると、初代ウルトラマンとメフィラス星人の因縁話再び…な構造に見えるんですよね。
人間の心に挑戦する…
そのテーマからして、ウルトラマン「禁じられた言葉」そのまんま。
と同時に、ウルトラマンメビウスの友情テーマもしっかり貫かれている。
そういう所が、すごく練られているなあ…と。
脚本までにはそうとうな苦労があったようですけど、その甲斐は十分ありましたね。
小林さん&アベさん&スタッフのみなさん、本当にご苦労さまって感じです(^-^)
●そして来週へ
そんで来週からはいよいよ最終三部作のスタート。
メビウス&初代マン二人がかりで互角のメフィラスをあっさり消し去る皇帝の超絶パワーには身震いしましたが、予告はさらにwktk!
・世界各地に降り立つ13体のインペライザー。
・太陽に望む影はウルトラマンヒカリ?
・俺たちの翼、初めて撃墜?
などなど果たしてどーなるの?!って感じですが、携帯公式の展開予告がさらにスゴイです!
ミライの身柄引き渡しを要求する政府に、サコミズ隊長は遂に自分の正体を告白する!
刻々と迫るタイムリミット。果たしてサコミズ隊長が下した決断とは?!
ついに明らかになるサコミズ隊長の秘密!
来週も大期待ですね?!
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Comments [7]
No.1あららあさん
劇伴のない緊縛感溢れる展開。?音楽を効果的に消してかもし出された演出もニクイニクイ。終盤、約束の炎がガイズクルーに灯る、そして友の炎を受けて我等がメビウスにも。そして懸かる劇伴が本来の世界への帰還を告げます。
来たぞ我らのウルトラマン。
メフィラスの怪光線を胸板で跳ね返す様こそ、私の知っているウルトラマンその人の姿にほかなりません。
脚本の小林雄次氏、うまいですねぇ。ガロも
痺れましたが今日のも「ウルトラマン」と「メビウス」ふたつの番組の本線を外さない抜群な
演出をしたアベ監督にも拍手です。アベ氏脚本のケロロ軍曹にも拍手です。いや脱線であります。ケロケロリ。
禁じられた言葉というベース作を練りに練って作り上げた「メフィラスの遊戯」。
ウルトラマンの造形も美しく顔も一皮剥けてきれいになりました。(笑)何より黒部さんの表情がハヤタさんらしく凛としてましたし、メフィラス星人のぷっくりしたお尻もキュートでしたし、CGルームの板野サーカスも見事。現場のスタッフ・ワークの勝利です。
番組終盤に向けて引き締まってきましたね。
No.2達也さん
実はサコミズ隊長は、エンペラ星人とか…
なわけないですよね?
やっぱりゾフィなんでしょうか?
初代マンの発言に
「ウルトラ兄弟は地球を離れる」と…
これを中心に考えると、
サコミズ=ゾフィは50%ぐらいになる気が…
来週ヒカリが再び登場!
ヒカリの活躍にも期待です。
後内海さんの声にも期待!
No.3通りすがりの初投稿さん
3度目の投稿、ややこしいHNにしなければよかった。
メフィラスの遊戯の意外な展開とは初代と同じパターンであったとは………やられちゃったけど
ネットサーフィンをして最終回
サイコキノ星人、ファントン星人、ザムシャーが登場するという情報がありました。
詳細を知っている方教えてください。
もしかするとドラゴンボールのような元気玉のような展開になるのでは、技名は
コスモミラクルバーニングナイトメビュームシュート
流石にここまで単純な展開はないだろう…………
しかし今もっとも気になるのは
サコミズ隊長→GUYS総監→ゾフィーの謎です。
No.4ウルトラマンアスカさん
CSのファミリー劇場でやっている「ウルトラマン」は昨日の放送が「禁じられた言葉」でした。わざと合わせているのか、と思わせるような(笑)。
いや、別にDVDで見たらいいんですけど、子供たちも嫁も、「このときも戦わなかったんだ」とか感心することしきりでした。
No.5あららあさん
通りすがりの初投稿さんの投稿を読んで、ファントンの登場する未見だったDVD2巻をみました。意外な発見があったりして楽しかったです。
?第2巻収録されている4本は5話「逆転のシュート」から8話「戦慄の捕食者」の4本。メビウスにはかつての宿敵怪獣が再登場するに止まらず、歴代シリーズのエピソードを散りばめています。「逆転のシュート」に登場するサドラ、新マンでは隊員同士の不信感を加藤隊長が霧吹岳に怪獣がいることを実証するため単独で調査に赴くという話でした。信頼をテーマに据えた前作同様にジョージには感覚でわかるという特殊能力がリュウにはスタンドプレーに映り、二人は衝突してしまいます。主題歌のフレーズのようにぶつかり合う隊員たち。そしてリュウも恩人であるセリザワの姿に心がちじ乱れます。「深海の二人」ではマリナの優れた聴覚ゆえに心に掛けてしまうブレーキが弱さだという話。マシンを信頼することの大事さなのだというリュウにマリナは何を感じるのでしょうか?
ファントン星人のはた迷惑な落し物では、一見コメディ編ですが、怪獣頻出期の侵略宇宙人敵視という見方が、着任間もないメビウスの心にトゲのように刺さります。本編では宇宙語に精通しているテッペイが活躍します。友情のことば「キエテホシキレキレテ」いつかメビウスにもいいたいなぁというコノミの言葉にミライは胸が熱くなります。意味は最終回への伏線かもしれませんよ。たとえばキエテホシキレキレテ?、ミライくーん!」と地球を去るメビウスにコノミが千切れんばかりに手をふるとか。熱いなぁ(泣けちゃう)この2巻は意外と後のエピソードへの伏線が散りばめられています。たとえばジョージをイラつかせた悪意いっぱいの雑誌の記事、書いたのはヒルカワかもしれないとか。
最終回目前にシリーズ序盤を見直すといろいろな仕掛けに気づき、なかなか楽しかったですね。
No.6通りすがりの初投稿さん
4回目以下略
あららあ様
伏線と言えば四天王の人間の心を狙ったやり方がもうそのままですね。エンペラ星人も似たようなやり方でメビウスを追い詰めるし、
>>たとえばジョージをイラつかせた悪意いっぱいの雑誌の記事、書いたのはヒルカワかもしれないとか。
コノミの宝物でこのエピソードがありましたね、そのときはヒルカワはGUYSのゴシップ記事を書こうとしていた。
ヒルカワは最後にはGUYSの仲間の絆のスクープを記事にする描写があるのではと期待しています。
最後まで改心しないのでは後味が悪いので………
No.7ネットアルカディアさん
初めまして、いつも楽しく読ませていただいています。帰ってきたウルトラマン以降、リアルタイムで見ていた私にとって、今回はなにより、ウルトラマンが最後に言った「弟よ」の一言に尽きると思います。劇場版の時点では、ウルトラ兄弟達にとって、ルーキーでしかなかったメビウスが、成長し、ウルトラ兄弟の弟として認めたという証ですよね♪
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