こんな記事が産経新聞のウェブに掲載されていました。
広島で「ウルトラマン伝説展」 怪獣にみる、高い芸術性(産経新聞)
成田亨さんと高山良策さん。
ウルトラシリーズにおけるお二人の革新的なお仕事が詳しく解説されています。
簡潔にまとめられたよい記事なので、読んでいただければ一目瞭然なのですがw
一応蛇足的に私の感想を(^-^)
本来は彫刻家の成田がデザイン、画家の高山が立体造形を担当する“逆転関係”が面白い。
言われて見れば確かに。
いわゆる専門外だからこそ、既成の概念にとらわれない独自の発想ができた…ということなんでしょうか。
身体のデザインは、イタリアの巨匠ペリクレ・ファッチーニの彫刻「ダイナミックな動きの表現」を参考にした、という。
このことは私が読んだ成田さんの著書にも書いていなかったような気がします。
で、さっそくググってみたんですが、この「ダイナミックな動きの表現」という彫刻の画像は発見できませんでした…
ちょっと残念ですけど、”ダイナミックな表現”というのはウルトラマンの筋肉の盛り上がりとかそういう部分に活かされているような気がしますね。
成田はデザインにおいて、
(1)現存する動物をそのまま映像トリックで巨大化させない
(2)動物と人間などの同存化合成は行うが奇形化はしない
(3)体を傷つけたり、血を流したりしない
との3原則を自らに課した。
この3原則は有名です。
特に(1)はウルトラ怪獣の独創性に大きな影響を与えています。
”ゴジラ”や”ラドン”と同じようなものは作らない。
成田さんのこの芸術家としての気概が、”ガラモン”や”バルタン星人”を生む原動力になったんですね。
2人は「怪獣の意外性」をさらに追求するため、近現代の芸術技法を自在かつ大胆に採り入れた。
そしてその成田さんのイメージを見事に形にした高山さん。
二人の芸術家のこだわりが、数々の斬新な、歴史の残る怪獣たちを生み出すことになります。
もしお二人がいなかったら、ここまで怪獣というキャラクターが、ここまで多種多様なものにはなっていなかったんではないでしょうか。
そのことは東宝怪獣のデザインが、”ゴジラ”というスタンダードからどうしても抜け出せていないという点からもうかがえます。
これほど高い質の造形物が、週1回のペースで送り出されたことに改めて驚かされる。そして、現在も放映中のシリーズにも繰り返し登場する、これら往年の怪獣の普遍的な芸術性を実感するのだ。
そう。天才はまさに”量と質をかねる”んですよね!
まさに”偉大”な仕事をやってのけたお二人.。
それをしのんで、想いをはせたい気分です…(^-^)
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