たまっている宿題を早く提出しなきゃ!
(ってなんかいつもそんなこと言っているような気がする・・・(爆))
というわけで、まずは1個目。
飯島敏宏監督のマックス イン バルタン星人!後編のレビューです。
バルルン♪
●評判今イチ?
いろんなブログさんで記事読ませていただいたのですが、この後編、前編に比べて賛否両論のようですね。
まあ、確かにラストの銅鐸とかダテ博士の新兵器とかすごい唐突な展開(^_^)
ウルトラマンVSバルタンの無数の分身戦など、ビジュアルイメージは面白いけど、その辺が、 ややご都合主義的?って指摘が多いように思いました。
確かにそう思います…
でも、私はこの作品、けっこう好きなんですよね。
それは、もともと飯島監督のファン!なせいもあるんですが、その他にもう一つ。
とある本を読んでいたというのが大きな理由。それがこの本です。
バルタンの星のもとに | |
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この「バルタンの星のもとに」。
副題が、
「ウルトラマン」バルタン星人と「金曜日の妻たちへ」の作者
職人テレビ監督の青春記。
とありますように、飯島監督自らの語りで、ウルトラQからマン・
セブンの時代を振り返るという対談集。
当時の製作の内幕がいろいろわかるし、飯島さんと”盟友”
実相寺昭雄さんの対談とかもあってすっごく面白い!
ウルトラマン好きにはお勧めの本なのですが、今回語りたいのは、 この本に特別掲載されている千束北男(飯島監督のペンネーム) 筆の未公開シナリオの方なんです。
●元ネタは…?
そのタイトルが、
ウルトラマン・バルタン星人大逆襲
?ウルトラマン・ジュニア誕生?
初代ウルトラマンのストレートな続編で、ゼットンに倒されたウルトラマンが”祈念転生”により復活!
「ウルトラマン・ジュニア」として、μ星人の怪獣”デスツール”と戦う内容なのですが、バルタン星人も重要なキャラクターとして登場します。
書かれたのが1993年なので、時系列的には
バルタン星人 大逆襲(1993年)
↓
ウルトラマンコスモス ファーストコンタクト(2001年)
↓劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT 特撮(映像)
おすすめ平均
懐かしの・・・
夢いっぱい
今世紀的ヒーロー
どうか忘れないで・・・
優しさと力
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ウルトラマンマックス 「ようこそ!地球へ」(2006年)
という流れになるのですね。
想像ですが、このシナリオが、コスモス・ そして今回のマックスの話の元ネタになっているのではないでしょうか。
●”人間”としてのバルタン星人
で、この「バルタン星人大逆襲」でのバルタン星人。
”大逆襲”というタイトルとは逆に、地球を愛し、少年たちと友情をはぐぐみ、そしてウルトラマンとともに、デスツールに戦いを挑む、
完全な味方キャラとして描かれているのです。
これは、ファースト・コンタクトでのチャイルドバルタン。
そして、今回のマックスでのタイニー・バルタンの設定に引き継がれていると思われます。
そして、今回の話と最も興味深い共通点は、バルタン星人が実は人間であった… という設定です。
以下、シナリオのその部分を引用。
エンディング。
生き残った子バルタン達が、子供たちや新生科特隊メンバーに別れを告げるシーンです。
ロビン(子バルタンの一人)、片手をかざす。
すると、ロビンを囲んだ子バルタン達の頭の光が、ロビンを透視しはじめる。
ミミ隊員(バルタンのメッセンジャー。科特隊員)
「バルタン星人の生命体は、もともと、あなた方地球人に負けないくらい美しかったのです!」
スズキ!「!」
驚く一同から、思わず嘆息がもれる。
そこに立っているバルタン星人の生命体は、地球人の美少女もはるかに及ばない、美しいプロポーションの生命体である。
ミミ「かつてのバルタン星は、この生命体にふさわしい、美しい自然に恵まれた緑の天体だったのです」
バルタンの生命体、しなやかな美しい動作を見せる。
どうですか?
今回の話のイメージと酷似していませんでしょうか?
シナリオの方は仮体。
今回のマックスでは進化した姿。
とバルタン星人の姿になった理由は変わっていますが、元は美しい生命体であったというイメージはまったく同じです。
今回飯島監督は流行の萌えを取り入れた!という評をどこかで見ましたが、とんでもない。
既に13年前に、飯島監督は
バルタン星人=美少女
というイメージを思い描いてらしたわけです!(^_^)
で、最初に戻りますが、なんで私が今回の「ようこそ!地球へ」を支持するかというと、 十数年間もずっと同じイメージを描き、そしてそれを映像化した飯島監督を、正直スゴイ!と思うからなんですね。
多分ファースト・コンタクトの時にやり切れなかったモノを今回再び描こうとなさったと思うのですが、 それだけじゃなくて、あの壮絶な分身戦も、初代ウルトラマン第16話「科特隊宇宙へ」 のシナリオに書いてあった”空が子バルタンで真っ黒になる”というト書きそのもの。
そのしつこさというか、クリエイターとしてのこだわりに感動しちゃうわけです。
確かに作品としては突っ込みどころ満載だと思いますけど。
そういうわけで…
ファンとしては、”スゴイ!”と素直なエールを送りたい!
そんな愛すべき作品になっていると思いますよ。
”超科学魔法少女 タイニー・バルタン”
というすばらしいキャラクターも生み出したことですし(^_^)
飯島監督には次回作メビウスでも、ぜひまたメガホンを取ってほしいですね。
今度は、題材は初代ウルトラマンでぜひ!
Comments [6]
No.1SOUさん
よく何かと萌えを取り入れたとか、萌えに媚びたとか
言われちゃうようなシチュエーションですよね、たしかに。
だけど、もうあらゆる萌えは手塚治虫が作ったとか言うし(笑
ウルトラマンだって、Qやセブンで積極的に美少女宇宙人を
だしていたんだから、萌えの先祖はこっちじゃない、とか
思うわけですけど。
偏狭な人には、受けないかもしれないけど、このままウルトラが
進んでいって、将来は、バルタン星人や、メトロン星人までが
共生してて、というスタトレ的なウルトラマンが見てみたい
とか思ったり。
ダイナのスピンオフでいいから作らないかな。
ラセスタ星人の子とその友達の後日談とか。
そう思ったりしますです。
No.2ツバサ>SOUさんさん
こんばんわ!>SOUさん
コメントありがとうございます。
>将来は、バルタン星人や、メトロン星人までが
>共生してて、というスタトレ的なウルトラマンが
>見てみたいとか思ったり。
それ、いいですね?。
地球はバルカン(^_^)じゃなくて、バルタン星と同盟を結んでいたりするわけですね。
で、地球人とM78星雲人も、対等に友人として付き合っていると…
いいなあ、それ(^_^)
>ダイナのスピンオフでいいから作らないかな。
確かにダイナは平成ウルトラでは一番それに近い匂いを感じますね。
ラセスタ星人の話でもいいですし、最終話でアスカ=ダイナが飛び去った光の先…
あれが、もしかして、先の段階に進んだ知的生命体が集う世界なのかもしれないと前から妄想してたりするんですが。
その世界こそが、SOUさんの仰るような世界なのかも…(^_^)
No.3ハネタローさん
なるほど!!
ツバサさんのブログで、バルタンのことを改めて知って
溜飲が下がる思いと同時に、もはや飯島監督に対し敬意を表したいですね!
十年以上も前に考えていたことを、やってのけるとはすごいことです。
また昭和では技術の関係でムリだったことを実現したのだからこれもまた特筆すべきところ。
まさに連綿とつながるバルタンを補完するような話でしたね。
ではTBさせていただきます♪
No.4ツバサ>ハネタローさんさん
ハネタローさん、こんばんわ!
コメント&TBありがとうございます。
>十年以上も前に考えていたことを、
>やってのけるとはすごいことです。
そうなんですよね。
分身なんかは、初代ウルトラマンの話ですから
40年以上前のネタをもう一度やろう…なんてねえ。
昔バルタンでやろう!と思ってらしたイメージを
今だに(そして更に新しく)新鮮にもっていらっしゃるんでしょうね。
とても70才の方が監督した作品には見えない!(バルルン♪とか)のがスゴイです(^_^)
>連綿とつながるバルタンを補完するような話でしたね。
そうなっていると思います。
でもこれで終わりにせず、まだまだ新しいバルタンの姿を描いてほしいですね。
No.5ゼクスさん
はじめまして。ゼクスと申します。
タイガーさんからの紹介で来ました。とりあえず、マックス34話をTBさせてもらいました。
今、私のブログではネクサスレビューを展開中です。姫矢編が終わって、憐編に入ったところです。興味があったら遊びに来てください。
それでは失礼します。
No.6ツバサ>ゼクスさんさん
はじめまして!>ゼクスさん
コメント&TBありがとうございます。
お返事遅くなってしまって、すみません。
>ネクサスレビューを展開中です。
あ、少し読ませていただきました。
まだ全部に目を通していないのですが、すごく力の入ったレビューですね。
あらすじ読むと、思い出して、ジーンときてしまいます。
とゆーか、更新ペースもすごすぎ(^_^)
お気に入りに登録したので、こんどまとめてじっくり読ませてもらいますね!
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