【仮面ライダー響鬼】四十七之巻『語る背中』

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気になる点は、もちろんたくさんあります。

先週のラストのオロチ現象は何だったの?とか
スーパー童子・姫の扱いとか・・・

そういうとこを指摘するのはもういいでしょう(^-^)

書きたいことは、一つだけです。

この話で、明日夢が選んだ選択。
それを、私は強く支持したいと思います。


この話を見た後、もう一度前期のラストを見返してみました。(27?29話)

今回の明日夢の決断は、そのまま二十七之巻 「伝える絆」 から通じるもののように思いました。

27話では、”努”という鬼の道をあきらめた少年が登場します。
家庭の事情で、鬼を断念した彼は、ライフセーバーという別の形で、”人助け”を目指しています。
そして、明日夢に言います。
「君も自分の好きな道を選びなよ」と。

前期響鬼の作り手は、けっして努を”オチこぼれ” として描こうとはしませんでした。
あくまで、同じ猛士という”人助け”を志す同士。
ただ、少し進む道が違うだけ。
そして仲間として、暖かくエールを送っています。

その気持ちは、後期にも引き継がれているんですね。

後期で、事あるごとに、説かれてきた

『鬼であることは、生き方そのものだ』

ということ。

47話でも、”ヒビキさんが変身せずに戦う”という形でこのメッセージが訴えられています。

”鬼になるということは、変身するということじゃない”

このヒビキさんの言葉は、そのまま明日夢の生き方を肯定する、 作り手のメッセージのような気がするんです。

細かい所は変遷しましたが、この響鬼という物語の根本である、「ヒビキと明日夢」の物語
そこだけは、何とか筋を通してくれたのだな・・・
と今の製作陣に感謝して、今日の最終回を待ちたいと思います。

少年よ。旅立つのなら、晴れた日に胸をはって。

この歌詞にふさわしいラストでありますように・・・

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Comments [4]

No.1

おはようございます。
 ただいま、最終回を観ました。それについてはまたツバサさんがレビューされた後にさせていただきます。

 47乃巻ですが、まずオロチ現象から。
 確かに尺が足りない感はありましたね。物語的には、ガオガイガーファイナルのように異常気象などで人々が打ち震えるなか、鬼たちが必死に鎮めるというほうが燃えるとはおもいます。
 ただ、鬼と現実を明確に区別する演出と考えると、まぁなくもないのかな、と。
 さらに、あの太鼓のシーンは番組のたどってきた軌跡のように見えました。無数の魔化魍によって邪魔され、その都度姿を少しづつ変えながら、自分の響きを鳴らし続ける。一度バチ(テーマ、番組そのもの)を手放しかけたとき、京介が拾って投げ渡したところなど象徴的であったように思えます。

 スーパー童子・姫についてですが、これは魔化魍とは何かと言うところから考えてみました。
 魔化魍は自然物に何らかの気(「鬼」ともいえますか)が宿ったものだと思いますが、ここにももう一つの意味があると思います。それは、自分・自我のない人間を表すと言うものです。
 ただ本能のままに餌を食らい、大きくなる(成長するとは言いません)存在に、自我を確立できずにただ漫然と生きる人間を重ねているのではないかと。
 スーパー童子・姫も、洋館の男に餌をもらい、指示通りに動くだけの虚無的な存在で、親離れするまでに自分を構築できなかった。すると、社会に出たときに周りの「世間一般」にかき消され取り込まれ、個としての存在が消えてしまう、周りに流されて、と言うことを比喩的に表現していたのだと思います。
 または、自分探しをするというのは自我がすでにあるということ、ならば彼等はすでに魔化魍ではなく、その身は一旦清められ自然に帰り、再び人間か、何か別の存在として生まれ来るのかも知れません。
 なお、今更ですがこの法則でザンキさんの尻を考えると、川から這い出してイブキの来るほうに向かっていたザンキさんは、心理学で言う「無意識の海(でしたっけ?なんせ以前ゲーム関連で知った知識なモノで)」から必死に這い出し、自我を保っていると言う表現なのかも。そしてその無意識の何やらというのが、「永遠の闇」なのかも知れません。

No.2

こんばんわ!>石田さん
お返事遅くなってすみません。

>鬼たちが必死に鎮めるというほうが燃えるとはおもいます。

確かにねえ。
オロチ現象全体については、尺も足りないし、そういう緊迫感というか必死さも余り感じませんでしたね。
それは、ずっと不満に思っていたのですけれど、ある時どこかで

”オロチ現象は、実は響鬼においては、描きたい本題ではない”

という意見を目にしまして。

それで、はたと考えが変わりました。

今では、あれでもよかったのではないかとちょっと思っています。
石田さんの仰るような燃える展開も見たかったですけどね(^-^)

>太鼓のシーンは番組のたどってきた軌跡のように見えました。

この見解はすごいですね!
そういうアングルから見ると、あのシーンがすごく意味を持って見えてくるような・・・
”太鼓”というのも象徴的ですし。

あと、スーパー童子達については・・・

>自分探しをするというのは自我がすでにあるということ、ならば彼等はすでに魔化魍ではなく、
>その身は一旦清められ自然に帰り、再び人間か、何か別の存在として生まれ来るのかも知れません。

この見方は優しくてよいですね?。

童子たちのあの行動は、多分”自分探し”という響鬼のテーマの一環だと思います。
それを肯定する意味合いからすると、ただの操られる”邪”から清められるというご意見はすっごく的を得ていると思います。

No.3

お返事有難うございます。
 入れ違いで最終回レビューに書き込んだのですが、私も多分ツバサさんが仰っている”オロチ現象は、実は響鬼においては、描きたい本題ではない”と言う意見と、多分同じことを指している意見を読みました。
 オロチを清める儀式は、同時に明日夢が現実的な頑張りを見せていないとならなかった、よって私の言っているような展開には出来なかったのだというのが、今の見解です。

 響鬼には考えさせられることが多くて、特撮番組、物語として是かどうかは解りませんが、こういう文学的な作品があってもいいな、と思わせてくれました。
 かといって、こういう脳みそをフル回転させるような作品ばかりだと知恵熱出ちゃうので困りますが(笑)。

No.4

こんばんわ!>石田さん

すばやいレスに驚きました(^-^)

>オロチを清める儀式は、
>同時に明日夢が現実的な頑張りを見せていないとならなかった、

仰るとおり、あのシーン。
オロチの儀式と、明日夢のパネルシアターを等価に描いていましたね。
明日夢パートの価値を落とさないために、わざとオロチの方のカタルシスを控えめにしたのかな。
と石田さんのご意見を読んで思いました。

>こういう脳みそをフル回転させるような作品
>ばかりだと知恵熱出ちゃうので困りますが(笑)。

確かに。
考えなきゃいけないので、レビューやコメント返しに時間がかかってしまうのが、私的には悩みどころです(^-^)

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